塗り壁材と冬の関係
今年も残すところ2ヵ月…。
徐々に本格的な冬が訪れている感じがします。
寒い暑い関係なく、家づくりは進みます。
でも自然素材は、季節に大きく影響されます。
冬の木は縮むし、夏の木は膨張する。
だからこそ、その季節に合った各メーカーの施工方法を
守りながら、施工しなければなりません。
寒くなる冬、塗り壁の施工は難しくなります。
リスクも高くなります。
今回は冬の塗り壁材の施工についてお話します。
何故冬が苦手なの?
こんにちは!軽井沢と上田市を中心に
天然木の家づくりをしているハピアデザイン
坂口賢一です。
理由は、塗り壁材は気温と湿度に大きく影響されるからです。
湿度と温度に影響されやすい塗り壁材は、施工する時期によって、
仕上がりが大きく変わります。
湿度と温度は乾燥時間に大きく影響します。
冬場の塗り壁の施工は、その乾燥時間が長くなり、
様々なトラブル現象が出てきます。
どんな現象が起きるのか?
冬の塗り壁材の施工で起こる現象は、白華現象です。
施工後、乾燥に長く時間がかかり、進まないと色粉が偏り、
色ムラのようになってしまいます。
せっかく仕上げても色ムラが起きてしまっては、
見た目は美しくなく、満足度も下がってしまいますね。
冬場の左官作業の対処方
とにかく室温を下げ過ぎない事です。
室温5℃以上を保つことが必要です。
もちろん暖房等で暖をとり室内温度を上げる事も
出来るのですが、実際大切な事は、室内空気を動かして、
壁面内にある水分を飛ばして、乾燥させる必要があるのです。
その方法として人工的に空気を動かすことのできる「扇風機」が
現場でも多く使われています。
室内に強制的な空気の流れを作りだし、ベストな乾燥時間を作ります。
何もしなくても塗り壁材は固まりますが、その塗り壁材に合った
乾燥時間というのがあります。
早すぎず、遅すぎずといったところでしょうか。
それには扇風機はお勧めです。
それでも白華してしまったら
塗り直すしかありませんが、
ここで気を付けないといけないのは、
同じ冬場に施工するのであれば、塗り直しても
同じ状況が起きるという事です。
なので、室温、風の動きを調整しながらの施工が必要です。
どうしても難しい場合は、季節をずらして改めて施工する
といった事も考えても良いかもしれません。
塗り壁の施工に向いている季節
実際のところ、施工に向いている季節というのは、
5月~9月ごろまでです。
気候が安定して、人が生活しやすい季節ですね。
この時期は塗り壁材にとってもとても相性が良い季節です。
施工面でも安定した施工ができ、仕上がりも各メーカーが
こう仕上げてもらいたいという仕上がりに出来る季節です。
もちろん各メーカーの基本施工を守って施工する事が大切ですが。
いかがでしたか
塗り壁の施工に向いている時期、向いていない時期を選んで
家づくりという訳にもいきません。
真冬の寒い時期でも工事は進みます。
白華などの色ムラが起きないようにする一番は、
各メーカーの基本施工方法を守る事です。
そして、本来ならば、自然素材の塗り壁材は己自身で固まる素材です。
でも、それが出来なくなってしまう季節に施工するのならば、
それなりに手をかけてあげなければならないという事ですね。
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