劣化するフローリングと長持ちして劣化しないフローリングの違い
フローリングには様々な種類があります。
挽き板フローリング、突き板フローリング、シートフローリング
そして無垢フローリングがあります。
無垢フローリング以外は、
合板フローリング、複合フローリングとも
表現されることが多いのですが、
細分化すると、
挽き板フローリング、突き板フローリング、
シートフローリングと名称が変わってきますが、
合板をベースにしているフローリングという
共通項があります。
建築の単語は、
地域によって表現が変わったり、
メーカーが区別するために新たな名称を作ったりするので、
初めての方は混乱してしまいますよね。
そして建築会社も、
この当たりを細かく説明してくれないようなので、
解説してみますね。
無垢フローリングと合板フローリングの違い
こんにちは!軽井沢と上田市を中心に
天然木の家づくりをしているハピアデザイン
坂口賢一です。
初面談のお客様から、
シートフローリングとは何ですか?
という質問をいただきました。
当社ではシートフローリングを使うことはないので、
こういう質問を受けることはありませんが、
住宅展示場に行った時の説明で、
ひっかかっていたようなのです。
シートフローリング
合板(複合)フローリングの1種で、
表面の足に触れる部分がシートが
貼られているフローリングです。
シートとは紙の他に、
オレフィンシート、メラミンシートなどが使われています。
色柄は印刷なのでフローリング柄だけでなく、
大理石でも、例えばイチゴ柄でも、
どんな柄のフローリングでも作れるというメリットがあります。
挽き板フローリング、突き板フローリングは、
どちらも無垢板を表面に張っています。
挽き板フローリング
2mm程度の無垢板を表面に張っているので、
本物の風合いに近く、
メーカーの説明をみると
「見た目や質感は無垢フローリングそのもの」と記載されています。
でも合板フローリングです。
突き板フローリング
木材を薄〜くスライスしたものを合板に貼っています。
0.3mm〜0.5mmが本物の木で、
突板はフローリング以外にも
天井材や家具などにも使われています。
値段としては、
挽き板フローリング→突き板フローリング→シートフローリング
の準版に安くなり、
高い商品の方が、
劣化が少ないと言われています。
シートフローリングは、
価格の安さから、
賃貸で使われていることが多いのですが、
億ションでも使われていることがあるようです。
フローリングの劣化と耐久性
フローリングの劣化を、
ここでは表面の汚れ、経年変化と定義します。
無垢フローリングの経年変化は、
味となり、それを私たちは経年美化と呼んでいます。
そうなると、
表面が2mm厚の挽き板フローリングは、
同様に経年美化が期待できると考えられますが、
そこには表面の塗装も関わってくるため、
一概には、言えないところが
フローリング選びの難しい部分と言えます。
突き板フローリングと、
シートフローリングは
経年美化が期待できるとは言い難いですが、
耐久性に関しては、
挽き板フローリング、突き板フローリング、
シートフローリングとも、
大差がないと当社では考えています。
当社が考えるフローリングの耐久性は、
表面の影響も少なからずありますが、
一番のポイントは、
ベースとなっている合板の部分。
床を張り替えなければならない理由の大半が、
ベースとなる合板が傷み、
歩行に耐えられなくなっている状態です。
床が膨らんでいるような状態といえば
イメージできるでしょうか。
そうなると歩行も困難になりますし、
危険が伴います。
ここまでの状態となりますと、
表面がシートでも、
挽き板でも大差がなくなってしまうのです。
無垢フローリングは劣化しなくて耐久性もある
木材をカットしたままの無垢フローリングは、
床が膨らんでしまうような状態になることはありません。
耐久性はダントツです。
劣化も心配することなく、
経年美化が期待でき、
しかも特別なメンテナンスも不要です。
それでも20年、30年と使った時に、
汚れが気になるような時は、
表面を研磨して美しくすることができます。
突き板フローリングの表面が、
0.3mm〜0.5mmが本物の木でしたが、
無垢フローリングは、
0.3mm〜0.5mm程度を削っても、
生活にも性能的にも、
何ら問題はないのです。
木材は成長するまでに、
30年、50年、100年以上かかる種類があります。
採用する無垢フローリングが、
成長するまでに30年かかるのなら、
それぐらいは使って欲しい。
30年使えば、
建替える時、山に負荷をかけることなく
新しいフローリングを使うことができます。
樹木の成長よりも早いスパンで張り替えてしまえば、
資源の枯渇という問題に直面しますが、
樹木の生長と同じタイミングで、
張り替えることができれば、
樹木が成長する間、
CO2削減に貢献できるだけでなく、
人が山に入ることで、
山が整備され、
影崩れなどのリスクも軽減することができる。
そのためには、
色々なことを、
ゆっくり大きな時間の流れで考えられる思考が、
大事になってくるのかもしれません。
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